投資を始めた頃は、配当金についてはかなり消極的でした。日本株の配当利回りの平均は2%もありません。
配当が3%の銘柄に投資したとすると、10万円投資しても年間で受け取れる配当金は3000円、100万円だと3万円、1000万円投資したとしても30万円しか受け取ることができません。
年間30万だと月に換算するとわずか2万5千円です。不動産投資だと安いワンルームを購入しても、これくらいの不労所得は簡単に入ります。
配当金狙いだといつまで経ってもお金持ちになれないじゃないかと思い、配当金狙いはやめてキャピタルゲイン(株価の値上げ)狙いにしました。
しかし、最近になって考え方が180度変わりつつあります。
冷静に考えると配当金の威力がすごいことに気がつきました、まさに配当金とは空からお金が降ってくるようなものです。
- 永続する会社が本当の利益をもたらす
- 株式等とは枚数がものをいう世界である
- 配当金とは空から降ってくるお金である
- 不動産の家賃収入と比較すると?
- 3000万円の資産を築くためには
- 配当金狙いで投資するなら米国株
- まとめ
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永続する会社が本当の利益をもたらす
考えを変えるキッカケになったのは、ジェレミー・シーゲル教授という方の本にはまってからです。
内容紹介
成長株投資や割安株投資の誤り、そしてバフェット流のバリュー投資手法の正しさを、過去100年以上の膨大な市場データをもとに立証。長期投資のバイブルとして知られる。どの銘柄に、どのように資金を配分すれば、長期的に資産を積み上げることができるのか、そのための戦略を具体的に紹介する。全米ベストセラー。すべての投資家必読の一冊。
キャピタルゲインを狙いにいく投資をしていますが、最近は株の上下動ばかり気にする投資のやり方に嫌気が指してきました。株価が大きく動いてもぐっすり眠れる方ですが、最近持ち株のひとつが2ヶ月で3倍になり、わずか1週間でそこから半分になりました。
そんなときに本書の内容が胸に刺さります。
「投資家に本当の利益をもたらすのは、企業の急成長ではなく永続である」
「株式において生み出される富の95%は、株価の上昇ではなく配当の再投資である」
どういうことかというと、安定して資産を増やすには、お金を生み出す資産を長期保有することです。利子や配当がある資産を保有する、そしてそのお金をさらに再投資していく。
これが複利の効果をより大きくしていく源になります。
株式等とは枚数がものをいう世界である
もうひとつウオーレン・バフェットの面白い名言があります。
「株価が下がって含み損なんて、投資歴の浅いション便小僧が言う言葉です。株数が物を言う世界です」
これは何を表しているかとうと
多くの投資家は、株価が買値より下がると落ち込みます。株価の上下で一喜一憂しているのはまだまだ投資歴が短い初心者だと言います。
まず持ち株の株価が上がれば当然貰える配当金も増えるため、再投資できる金額が増えます。
これで喜ぶのは初心者の投資家ですが、熟練投資家になれば株価が下がっても喜びます。株価が下がれば割安になるため買える枚数が増えます。枚数が増えるということは、株価が回復したら配当金が2倍にも3倍にも大きくなって返ってきます。
つまり株価が上がっても下がっても気にしません。上がったらラッキー、下がってもラッキー、そう思えないならおまえはション便小僧ということです。
まさにわたしのことでした。
配当金とは空から降ってくるお金である
株を始めたころ配当金を気にしていなかったのは、単純に自分の資産が少なかったからです。100万円投資しても数千円の配当金しか払われないなら割にあわないなと切り捨ててしまいました。
しかし、これは見方を変えるとまったく違った景色が増えてきます。
1000万円資産3%の配当金があれば、"何もしなくても"空から30万円のお金が降ってくるのです。
3000万円資産がある場合、90万円のお金が空から降ってきます。月に換算すると7万5千円です。これだけあれば独身なら生活費を切り詰めれば、働かなくても生活していけそうです。
3000万円の配当金をアルバイトに換算するとどれだけの価値があるのでしょうか。
800円のアルバイトを時間に換算すると、93時間の労働になります。つまり3000万円資産があるということは、1ヶ月にアルバイトの93時間分の価値を生み出すことになります。日数にすると12日間。
月に93時間もアルバイトするのって大変ですよね?学生の時1日中立ちっぱなしで8時間働くだけでも相当疲れていました。バイト開始から30分前に家を出る、朝の9時から1時間の休憩を入れて6時まで働く、くたくたになって家に帰ってもこの日に貰えるお金はたったの6400円です。
不動産の家賃収入と比較すると?
不動産の家賃収入なら配当金よりも月にもっと多くのお金を貰えます。
しかし不動産収入の場合、補修など物件の管理、部屋の紹介、税金などお金のやり取り、やらないといけないことがたくさんあります。しかも、部屋が埋まらない限り収入は永遠にゼロです。
こう考えると、配当金というのは実労働時間ゼロでお金がもらえるので、史上最高の不労所得になります。
3000万円の資産を築くためには
そうはいっても3000万円の資産を築くのはとても大変ですよね。
毎年100万円投資しても30年掛かるし、年200万円でも15年掛かります。
しかし配当金もすべて再投資し、バフェットのように超優良銘柄を見つけることができたら、もっと早く到達できる可能性があります。
毎年200万円の投資で運用益が7%の場合
200万円、7%+3%=10%
1年、200万円
2年、420万円
3年、662万円
4年、928万円
5年、1221万円
6年、1543万円
7年、1897万円
8年、2287万円
9年、2715万円
10年、3187万円
そうするとわずか10年で達成できます。1年目は200万円の増加ですが、最後の10年目は増加分が470万円にもなります。
この間金融危機が発生すれば、資産を一気に増やすボーナスタイムになります。うまくいけば7~8年で到達できるかもしれません。
夢がある話ですが、そこまで非現実的な話ではありません。
配当金狙いで投資するなら米国株
ここで一点注意が必要です。配当金狙いでいくなら日本株よりも米国株に投資するべきです。
なぜかというと、米国では株主還元が重視され、利益を積極的に配当に回すため、大型優良株でも配当利回りが高い銘柄が多いのが特徴です。米国には25年以上増配を続けている企業が100社を超える有名企業がたくさんあります。
それが近年のダウ平均が急上昇している要因でもあります。世界中の国債の利回りが極端に低下しているので、リスクを取りたくない投資家が利回りの高い米国株に流れています。
日本は米国に比べてそれほど株主を重視する傾向にありません。ライブドア事件やJAL私的整理を見てわかるように、株主の利益を優先されないケースは多々あります。
→近年は日本でも株主還元を重視する傾向にあるようですが
日本の配当利回りのランキングをみると
1位、大塚家具、7.95%
2位、KG情報、6.3%
3位、インヴァスト証券、5.5%
4位、アールビバン、5.4%
5位、デクセリアルズ、5%
1位の大塚家具は8%と特出して高いです。
→大塚家具の決算はここ最近よくないですが
その他の上位50社はすべて4%台です。
まとめ
リスク分散という観点でみても高配当の米国株は魅力です。もちろん最高値を記録するダウ平均に参入する場合は、十分注意して入る必要があります。
しかし最近思うことですが、結局いつ暴落するかわからないのだから、深く考えずにドルコスト平均法で毎月決まった分買っていくしかないのかなという気もしています。
少ない額で長い期間買いに入ることで、暴落のリスクを最大限に抑えることができます。