株式投資とは投資初心者でも儲けることができる不思議な世界、インデックスファンドとは?

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大概どの分野でも専門知識がないと成果を上げることが難しいです。しかし株式投資は経済の知識がない初心者でも一定のパフォーマンスを上げることができてしまいます。
→大きく儲けられるという意味ではありません

 

投資というのは不思議なもので、経済や経営の知識があると必ず勝てるようなものでもありません。投資初心者と投資のプロが1年間のパフォーマンスを競い合っても、正直どちらが勝つかはわかりません。短期という短い期間では実力よりも運の要素が強くなるからです。

 

投資のプロといっても医者や弁護士のような専門職とは違います。

 

医者や弁護士として働くためには、学生のころから必死に受験勉強しレベルの高い学部に合格、そこから専門的な国家試験をパスしてようやく働きます。彼らと初心者との間には大きな壁があります。

 

プロのアスリート選手も同様で子供の時から毎日練習します。それでもプロの世界に入れるのはほんの一握りです。プロとアマチュアが対戦してプロが負けることはほぼありません。

 

そう考えたら株式投資の世界は初心者にも優しい世界です。市場が万人に開かれていて、学生だろうが高齢者だろうが誰もが簡単に参加することができます。これはプロの投資家にしたら脅威でしかありません。

 

しかも、初心者でも簡単にお金を増やす方法があるのです。初心者でも毎年一定のパフォーマンスを上げるためには、インデックスファンドに投資をすることです。

   

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まずはファンドとは?

 

少し言葉について整理します。

 

ファンドとは、個人投資家から集めた資金の運用を投資顧問会社などの機関投資家に代行する金融商品全般を指します。

 

ファンドのことを投資信託と同じように使いますが、厳密にいうと少し違いがあります。ファンドは広い意味で金融商品全般を指しますが、投資信託とは行政の監督を受けた投資信託業者によって厳正な管理の下で運用されています。

 

投資信託の意味を調べてみると、「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」とあります。

 

難しく考えずに、投資信託=ファンドでもいいのかもしれません。

 

他人に大事なお金を預けることを不安に思うかもしれませんが、需要はたくさんあります。わたしたちはお金や投資について深い知識を学校教育で習うわけではないので、意外とよくわからないという人は少なくありません。

 

17年12月投資信託協会データによると、日本のファンドは4615本もあります。日本の上場会社数は3537社しかないことを考えると、いかにファンドの需要が高い事が分かるかと思います。

 

インデックスファンドとアクティブファンド

 

ファンドはインデックスファンドとアクティブファンドの大きく2つに分類されます。

 

インデックスファンドとは、市場平均(ベンチマーク)と同じような動きをする運用を目指すファンドです。市場平均というのは、「日経平均株価」、「TOPIX」などの株価指数です。指数のことを英語でインデックスといいます。インデックスファンドの場合、プロの投資家の能力はあまり関係ありません。

 

対してアクティブファンドとは、市場の平均以上の利益を出そうとするファンド指します。つまりありとあらゆる知識や能力を駆使して、投資のプロがハイパフォーマンスを目指します。

 

これを聞いてどちらに投資したいと思いましたか?

 

もしもアクティブファンドで運用したいと答えたなら、株式投資でお金を失い易い性格かもしれません。

 

なぜアクティブファンドがダメなのか?

 

ダメな理由は以下の2つです。

①市場平均に勝てない
②手数料が高いこと

 

株式投資の世界は、投資のプロが運用したとしても長期的に市場平均に勝ち続けるファンドというのはごくごくわずかです。

 

1年という期間ではアクティブファンドの6割が市場平均を下回ります。10年では7割が下回り、20年では8割が下回ります。投資のプロだから勝てるというのは幻想で、現実はなかなか厳しいものがあります。

 

これは以下の書籍で詳しく理由が解説されています。なぜプロの投資家が市場平均にさえ勝つことができないのか、その理由が明確に解説されています。実は株式の世界では、プロが選ぶ銘柄もサルが選ぶ銘柄もパフォーマンスがたいして変わらないといわれています。

 

 

アクティブは手数料が高い

 

もうひとつ手数料が高いという問題もあります。アクティブ型の運用管理費用は1.6%、インデックス型は0.7%程度です。この他に、購入するときの売買手数料が運用コストに上乗せられますが、これもアクティブ型の方が割高です。

 

アクティブ運用の場合に手数料が高い理由は、ファンドマネージャーたちがハイパフォーマンスを出そうとすると人件費(運用コスト)がかかるからです。インデックスの場合は、指数と連動するように組むだけなのでそれほどコストはかかりません。手数料=ハイパフォーマンスであればいいのですが、これも連動しないことはすでに証明されています。

 

手数料が高い、かといって長期で勝てるのかといわれたらその可能性も極めて低い、となるとアクティブファンドに投資をするメリットというのは実は何もありません。国内のファンドの数は5000本以上あるといわれています、この中からハイパフォーマンスのファンドを探すよりも、個別銘柄の3500社から探した方がまだマシということになります。個別銘柄であれば手数料はほぼかかりません。

 

こうした現実とは裏腹に、インデックスファンドよりもアクティブファンドを購入する方は非常に多いです。特に金融商品に対する免疫がなく、現役を引退してお金がある高齢者が購入するケースが多いです。

 

最近だと銀行も投資会社のように、自分たちで投資信託を開発して運用をしているケースが多いので、アクティブファンドを勧めてきます。手数料が高いということは、彼らが儲けることができるからです。

 

たとえば顧客1人に対して100万円、千人集めると10億円運用します。売買コストのトータル手数料が3%とするとそれだけでも3000万円の利益がたちます。

 

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インデックスファンドの利点とは?

 

インデックスファンドの利点は、市場平均に追随するように設計されるため大きく負ける可能性が非常に低いとうことです。またこれは重要な点ですが、資本主義社会は経済成長を前提に設計されています。つまり市場全体にお金を置いていれば黙っていても成長していきます。

 

数年に1回は経済危機が定期的に発生し大きく株価を下落する時がありますが、長い歴史を見ると常に株価は成長を続けています。

 

インデックスファンドというと有名なのはアメリカのS&P500、NASDAQ指数があります。

 

S&P500とは、米国投資情報会社「スタンダード・アンド・プアーズ社(S&P)」が算出している500銘柄の株価を基に算出されています。NASDAQとは、米国の代表的な株式市場で、ハイテク(IT)企業が数多く公開されています。

 

ここ15年間のパフォーマンをみてみると、S&P500は「110%」、NASDAQに至っては「200%」の上昇になります。

 

長期前提で積み立て投資していくと、銀行貯金に預けるよりもはるかに大きなお金を手にします。積み立て投資しているときに、リーマンショックのような時期が発生すれば、急激に資産を増やすバーナス期になります。

 

積み立てを倍に増やせば、数年後に資産は大きく膨らみます。

 

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日本のインデックスよりも米国を選択した方がいい

 

ここでもうひとつ重要な点があります。それは長期投資を前提にするのであれば、日本市場のインデックスよりも米国市場のインデックスを選択するべきです。

 

なぜかというと、さきほど資本主義社会は経済成長を前提に設計されていると言いましたが、この経済成長の速度は国によって大きく異なります。18世紀にスペインやポルトガルに投資するのは正しいですが、21世紀にこの国を選択するのは正しい投資とは言えません。19世紀であればイギリス、20世紀ではアメリカ、21世紀もおそらくアメリカでしょう。

 

日本市場は「東洋の奇跡」といわれるほど急成長した時代もありますが、それは戦後の1960~90年の間だけです。それでもアメリカの成長率と比較するとそれほど大きくはありません。その後はほぼ成長していないし、構造的な人口問題を抱えることを考えると、これから先も成長していく可能性というのは非常に小さいです。

 

すでに一人あたりのGDPでは26位まで落ちています。東洋の奇跡と言われていますが、アジアの中ではシンガポールや香港、マカオよりも低く、韓国ともそれほど差はありません。

 

米国は先進国で唯一成長を続ける国です。ハイテク産業の中心地であり、移民を受け入れているため経済のパイも大きくなっていきます。アメリカは20世紀の最大の発明であるインターネットを生み出しました、21世紀は人口知能(AI)が最大の発明になるかもしれません。また金融の先進国でもあります。

 

英語という世界共通語を武器にしているので、世界中から優秀な人材がアメリカに集まります。

 

長期投資を20~30年という長いスパンで考えるとすると、どちらに投資するかは間違いなく米国のインデックスファンドになるでしょう。

 

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個別銘柄かインデックスファンドか?

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投資のことはよくわからない、それでも簡単にお金を増やしたいのであれば、難しく考えることなくインデックスファンドを選択するべきです。誰でも簡単に資産が増えていきます。

 

個人的な意見ですが20代独身のサラリーマンであれば、多少リスクを取ってでも個別銘柄でもいいのかなと思っています。20代独身であれば、既婚者や30代と違い、住宅ローンや生活費、教育費などで必ずお金が必要というわけではありません、使うお金は娯楽ぐらいです。多少投資で失敗しても、いくらでもやり直しが効く年齢でもあります。

 

娯楽にお金を使うくらいなら、投資にお金を使った方がたくさんのことを学べます。同じ失敗をするなら年齢が若く、資産も少ないうちにしておいた方が良いのです。50代、60代でお金の知識がない高齢者が金融商品を販売する営業マンのカモにされるのは、彼らが投資に対して免疫がないからです。

 

若い時の失敗というのはその後の財産になります。投資でも若いうちは積極的に失敗するというのがわたしの考えです。その過程でお金を失わない術を身に付けていくからです。成功者はみな若いときに大きな失敗を経験しています。

 

インデックスファンドを20代に勧めたくない理由はもう一つあります。それは安全で効率よくお金を増やすことができるのですが、その反面「おもしろくない」という理由です。

 

余剰資金ができたときにどの銘柄を選ぶかというのは一番ワクワクする瞬間です。インデックスではこの楽しみというのがありません。楽しいからこそもっと投資のことを知りたいなという気持ちが強くなります。

 

個別銘柄にするかインデックスにするかは、本人の性格と余剰資金や年齢を考慮してどこまでリスクを取った投資ができるかという話になるかと思います。

 

資産形成を一番の目的にするならば黙ってインデックスファンドが良いのかもしれません。