100万円というまとまったお金を手にすると、なにか大きなものを買いたくなります。
海外旅行やブランド物に使いたい人も多いだろうし、地方に住む20代のサラリーマンであれば、新しいクルマに乗り換えることを検討する人が増えます。100万円というと新車の軽自動車を買うか、中古の普通自動車を買える値段です。
ブランドやクルマなどの消耗品を買うか、それとも企業の株といった資産を買うかでその人の将来は、お金持ちなるか貧乏になるかで大きく分かれます。
もしもクルマという消耗品を買うのであれば、一生貧乏人の道を歩く事になります。反対にこの100万円で投資をやってみようと思う人は、将来お金に困らない生活を送ることになります。
企業の株を買うと100万円が紙くずになる可能性はありますが、100万円で株主の特典である配当金を得られるかもしれないし、株価が期待以上に上昇し大きな利益を得る可能性もあります。
100万円というお金が手元にあるのであれば、本当にクルマやブランド品を買った方がいいのか、それとも株式投資に使った方が一度考えてみた方が良いです。
クルマのような消耗品と、企業の株などの資産とでは何が違うのでしょうか?
消耗品と資産の違い
クルマを購入することと、企業の株を買うことは180度違う行為です。前者は持っているだけでお金を払い続けるだけの消耗品、後者は持っているだけで利益を出し続ける可能性があるものです。
クルマを購入した場合、購入した時点で価値が3割下がります。株式でいうと必ず3割値下がりする銘柄を買う行為になります。
株は所有しているだけで、その企業から配当金を得ることができますが、クルマは所有するだけで税金や保険料などの多額の維持費を払い続けることになります。
株を持つことで生活の利便性は変わりませんが、クルマを持つことによって生活の利便性は上がります。ではこの利便性に対してどれだけ価値があるのか、という事に尽きます。
軽自動車を保有すると月に5万円のコスト
最近だとカーシェアリングというのが流行っています。月額5万円の定額を払い、毎月クルマをレンタルできるサービスです。利用シーンによってレンタルするクルマを使い分けることができます。
家族旅行目的であればファミリーカー、一人でドライブで使いたいのであればスポーツカーと自由に乗り換えることが魅力になっています。
月額レンタル5万ということは、5年間契約すると総額で300万円になります。
この金額が高いと思うか、それとも安いと思うかでクルマの維持費を把握しているかどうかがわります。高いと思った人はクルマの維持費を理解していません。
自分でクルマを所有した場合には毎月いくら負担していることになるのでしょうか。
本体価格100万円、税金や手数料などで諸経費30万、合計130万円の軽自動車を購入し他場合、年間の維持費は以下のようになります。
年間コスト
ガソリン、 93,000円
駐車場代、 60,000円
自賠責保険、10,985円
任意保険料、50,000円
車検代、 40,000円
消耗品代、 30,000円
自動車税、 7,200円
重量税、 5,700円
合計、 296,885円
ガソリン代と駐車場は、クルマを使う頻度とどこに住んでいるかで大きく変わります。月の駐車場代を5千円で計算しています。
そうすると本体価格130万円と、年間維持費で30万円x5年で総額180万円になります。5年間使用することを前提に考えると、初期費用の130万円を5で割り26万円、つまり年間で26+30=56万円消費することになります。
月の負担額は5万円です。
クルマのシェアサービスで5年間300万円と聞くと高いと思うかもしれませんが、実は自分で所有した場合もそれほど変わりません。
シャアサービスの方が割高に設定されているのは、クルマ好きが毎月好きなクルマを乗り変えられることに付加価値が付いているからです。普段乗れないような高級車にも乗ることができます。
5年間クルマを保有して月に5万円の価値があると思うのであれば、利便性に見合った価値があるとなりますが、そうでないのであればムダなお金になります。
わたしはクルマを所有しないことで月に5万円利益があると考えたので、クルマがない生活を選択しました。2~3年でクルマを手放すことになれば、月のコストはこれよりも高くなります。
地方に3年間住んでクルマを持たない生活をしていましたが、そのおかげで400万円貯めることができました。不便なのは不便なのですが、この不便さが月に5万円も価値があると考えると、クルマを買う気にはなれません。
地方は物価が安い安いというけれど、都会よりも安いのは住宅費くらいです。住宅費分はクルマにお金を使っているため、都会よりも給料が安い分損をしています。
クルマを買わずに株を買った場合
クルマを5年間保有すると280万円、毎月5万円の損失になります。では仮にクルマを買わずに100万円の株を買った場合はどうなるでしょうか。
個別銘柄を購入した場合は、極端にいうと株券が紙切れになる可能性もあるし、買値の3倍になることもあります。わたしは4銘柄保有していますが、そのうちの1銘柄が3倍になりました。
100万円で購入した銘柄が3倍ということは資産が300万円になります。
配当金が出る銘柄に投資した場合、毎年企業から配当金を得ることもできます。たとえば3%の銘柄に投資した場合、毎年3万円、5年間保有すると保有するだけで15万円貰うことができます。
クルマは持っているだけでお金が掛かりますが、株は持っているだけでお金が貰えます。
この銘柄が5年後に3倍になり所有をし続けると仮定すると、年間9万円の配当金、5年後には45万円になります。
配当金が配当され株価が上昇すると、所有者次第にお金持ちになっていきます。
クルマは消耗品のため寿命が来たらまた買い替えます、買い替えるとまた100万円単位でお金が減っていきます。
株式投資を購入するとこういうチャンスがあります。
仮に株券が紙切れになったとしても、5年間で失う最大損失は100万円です。年間でマイナス20万円。つまり株で損をしたとしても、クルマを買うよりも遥かにマシだと言えます。
地方に住んでもクルマを購入しない若者は増えた
投資をしている人はみな、クルマは人生で最大の消耗品だといいます。それほど税金や保険が高く、維持費も高いため購入費の割に合わないからです。
最近は地方に住む若者でもクルマを所有することを諦める人が増え始めました。実家暮らしでない人はお金に余裕がないからです。地方は会社の給料が低いので、実家住まいでなければ社会人1年目からクルマを持つこと自体が難しくなっているのです。
手取りが18万円しかないのに、住居費で5万円、クルマに5万円使うと手元にお金が残りません。この他にも携帯代、保険代、生活費、娯楽費、予定外の出費があります。
大学卒でも額面21万円手取りが18万円しかないですが、それ以外は手取り15万円というのもザラにいます。生活が苦しい若者は、昼は会社に行き夜は夜のお店でバイトしている女性はたくさんいます。
消耗品よりも資産を買うべき
クルマなどの消耗品を買うと余計貧乏人を貧乏にさせてしまいます。
100万円貯めることに成功したのなら、企業の株など資産を買った方が将来は豊かな生活を送ることができます。
100万で株を購入してもその銘柄が3倍になることは滅多にないのですが、それでも資産は着々と増えていきます。また、100万円貯まったら違う銘柄、また貯まったら違う銘柄と複数の銘柄を買うことでリスク分散できます。
リスク分散をすると、資産を減らしにくいというメリットがあります。
資産を買わずにクルマを購入してしまうと、毎月維持費を支払うことになるため、いつまでたっても株を買うための余剰資金を作ることができません。
余剰資金が作れないため、いつまで経ってもお金が増えてないということになります。
100万円貯めるために必要なこと
100万円の具体的な投資法
100万円貯められる人と貯められない人の違いは?