どうして投資家は空売りが好きなのか? 投資を難しく考えるのは辞めよう

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基本的に株式投資とは、株を安いときに買って、高くなったら売って儲けるのが基本です。

 

しかしその逆の行為、株を高い時に買って安くなったら売ることで儲ける方法もあります。これが「空売り」と呼ばれています。

 

空売りについては賛否両論があります。

 

わたしの意見を言うと、普通に買って売ればいいだけのものを、わざわざ複雑にする必要はないしやり方を覚えてまでやる必要はないと思っています。

 

投資の世界では、お金を得たいと思う人たちがたくさんいます。彼らは初心者からお金を巻き上げるため、モノゴトを複雑にします。

 

投資の世界で成功したいのなら、シンプルに考えることが一番です。

 

稲盛和夫(京セラ創業者)さんは、投資家ではないですが以下のように語っています。

 

「バカな奴は単純なことを複雑に考える。
 普通の奴は複雑なことを複雑に考える。
 賢い奴は複雑なことを単純に考える。」

 

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空売りを仕掛ける投資家とは?

 

空売りを仕掛ける投資家は、実際の価値以上で取引されており、将来値下がるであろうと予想される株を見つけて、その株を空売りすることで利益を得ようとします。

 

たとえばリーマンショックのときのように、不動産バブルが過熱していると事前に察知していた投資家は、空売りを仕掛けます。

 

実際にこの方法で大儲けしたプロのヘッジファンドはたくさんいます。

 

現在だと、日本の不動産バブルや中央銀行が大量に購入した国債に空売り、アメリカであれば歴史的最高値を日々更新しているダウ平均に仕掛けている投資家がいるかもしれません。

 

空売りは難易度が高いしリスクも高い

 

わたしは個人投資家であれば、空売りはしない方がいいと思っています。というか難易度も高いしリスクも高い、あえてトライする必要性はありません。

 

たとえばあなたはシェフで働いていたことがあり、味に絶対の自信があったとします。


地元に行きつけのあるレストランがあります。そのお店は値段が安く(割安)、味がおいしい(質の良い商品)、その割にお客さんは少ない(認知されていない)お店があったとします。

 

こういうお店を見つけた場合、投資家であれば株を所有しておきたいと思うでしょう。

 

たとえ、今人々に認知されていなかったとしても、数年後の近い将来、雑誌に紹介されたり、SNSで口コミが広がったりと、あっという間に繁盛店に変わる可能性があります。

 

これは投資をする上で非常にシンプルな考えです。

 

空売り投資家は、これと真逆の発想をします。

 

このお店は、行列ができて毎日繁盛している、しかしその割に値段が高く(割高)、期待するほどおいしくない(質の悪い商品)お店を探します。

 

これを判断するのは難しくないですか?

 

たしかに割高で、その割に美味しくないのかもしれないですが、それを人々が「いつ」気付いて去っていくかは誰にもわかりません。

 

速ければ半年後かもしれないし、1年後かもしれないし、5年後にも繁盛している可能性があります。

 

前者か後者のレストラン、どちらの方が見つけやすいかは難しくないですよね。

 

わざわざ難しい方を選択する必要はありません。

 

人はそれほど味に興味を持っていない

 

面白ことに人間は、味が美味しいかどうかではなく、無条件に繁盛しているお店を選ぶ傾向があります。

 

たとえば、たまたま調べたお店が隣同志で、どちらも口コミの評価が高い、実際そのお店の前に行ってみる。そうすると、Aのお店には人がまったく並んでいない、Bのお店にはたくさんの行列ができている。

 

わたしは迷わずAを選ぶタイプですが、世の中にはBを選ぶ人がたくさんいます。

 

せっかくここまで来たのだから人気があるお店にしよう、行列ができているのだから間違いないはずだ、と思ってしまいます。

 

これは群集心理といって、すでに心理学や脳科学で証明されていることです。

 

こうなると、たとえあなたが美味しくないと判断したとしても、いつ人気がなくなるかは正直誰にもわかりません。

 

モノゴトは日々変化している

 

数値だけを追いかけてしまう空売り投資家は、大事なことが抜けています。

 

モノゴトは日々変化し、だれもがみな改善しよう(利益を上げよう)と努力している点です。

 

すでに繁盛しているお店で、あなたが値段が高い割に、おいしくないと思ったとします。しかし、お店側も常にお客さんに来てほしいと考えているので、常に改善しようとしています。

 

あなたが最初に訪れた時は、美味しくないと思ったとしても、半年後にはメニューが入れ替わり味がすっかり変わっている、この可能性も否定できません。

 

値段が安く美味しい、その割に繁盛していないお店も、利益をあげるために日々努力をしています。

 

そう考えると、素直に彼らが進みたい方向で待ち構えていた方が得をしますよね。わざわざリスクを掛けて彼らの逆を突くというメリットはないです。

 

空売りをするためには信用取引が必要

 

空売りするためには、信用取引をしなくてはいけません。

 

信用取引とは、「自分を信用してもらい、持っている資金以上に株式投資を行うこと」です。つまり、証券会社からの借金です。

 

借金をすると当然ですが手数料が発生します。また、負けた時のリスクも増大します。

 

投資とは余剰資金で行うものです、他人からお金を借りてまで投資をするという意味でも空売りは除外しています。

 

空売りを正当化する人たちの意見は?

 

空売り投資家は、空売りを批判する人に対して、以下のように言います。

 

『空売りを否定するのは、儒教的な倫理的価値観から、「自分が所有していない株を売ってその株が下がったことで自分が儲けるのは道徳的に正しくないから規制すべきだ」という単純な発想からくるのだと思います。』

 

言いたい事はわかるのですが、道徳感で否定しているというよりも、モノゴトを複雑にしたくはないからです。

 

プロの機関投資家には空売りが必要です

 

空売りは個人投資家には、まず必要ないモノです。しかしプロの機関投資家は違います。


彼らは常に利益を期待している大量の顧客を抱えています。上昇相場以外でも、利益を出さないと顧客が去ってしまいます。

 

下落相場でも利益を出すためには、空売りを使う事も視野に考えなくてはいけません。

 

これが長期的にみて正しい戦略かどうかは置いておいて、短絡的に利益を出す事を望んでいる顧客を多く抱えていると止むをえないという事情があります。

 

プロの投資家たちは、こういうプレッシャーといつも戦っています。

 

個人投資家であれば、下落相場で1年や2年赤字になってもだれにも責められることはありません。

 

そう考えると、シンプルな方法でお金を増やす方法に徹した方が成功しやすくなります。