10年後も生き残れる企業は?日本企業のトップ10vs米国企業のトップ10

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日本企業のトップ10と米国企業のトップ10について比較してみました。米国に比べると日本市場は小さいですが、それでも第3位の経済大国です。

 

米国には世界中の優秀な人材が集まります。アメリカ自体が様々な人種を抱え、州によってメインで使われている言葉も変わってきます。まさにアメリカ自体が多国籍の集団です。

 

世界中に普及する言葉が第一言語になっているという強みもあります。これほど世界レベルで市場を取り込むには有利な条件はありません。

 

対して日本はというと、単一民族国家、ひとつの民族ひとつの言語だけを使う集団、しかも島国で育ちます。多様性という言葉からは最も遠い人種です。

 

戦争が終わってモノを大量に消費する時代には、質の高いものを大量に生産することが得意だったので、脚光を浴びる時期もありましたが、今後はもうないのかもしれません。

 

米国の企業と日本の企業を比較すると、その結果を如実に表しているようです。おそらく10年後も世界企業として生き残っていけるのは米国企業の方でしょう。

 

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日本企業のトップ10

 

まず日本企業を見てみると特徴として挙げられるのは、トヨタやホンダなどの自動車産業と、NTTやKDDI、ソフトバンクなどの通信業、あとは三菱や日本郵政など銀行業がランクインされています。

 

日本企業時価総額ランキング(2016年)

01位、20兆2015億円、トヨタ
02位、10兆3911億円、NTTドコモ
03位、09兆7880億円、NTT
04位、08兆3331億円、KDDI
05位、08兆0020億円、JT(たばこ)
06位、07兆2478億円、三菱UFJ
07位、07兆2478億円、ソフトバンク
08位、06兆0120億円、日本郵政
09位、05兆6860億円、ホンダ
10位、05兆5485億円、ゆうちょ銀行

 

このランクをみると一目瞭然なのですが、自動車産業以外はすべて内需企業が占めています。日本がデフレ経済と言われ20年経ちましたが、それでも世界第2の経済大国がいかに影響力が強い事を表しています。

 

世界的に競争力のある企業よりも、国内独占企業の方がまだまだ有利な社会なのがわかります。保険や金融、通信などアメリカなどの外国からの規制を強化したい企業が多い事も納得できます。

 

日本企業でも世界と戦っていけそうなソニーやユニクロなどはトップ20位に入りましたが、トップ10には入れませんでした。10年後にどの企業に投資したいかという目線で考えると、ソニーやユニクロに頑張ってもらいたい所です。

 

米国企業のトップ10

 

米国企業の時価総額トップ10を見ると日本とはまったく違う世界が広がっています。1位から5位までを歴史の浅いハイテク産業が占めます。フェイスブックに至っては設立してからまずか12年しか経っていません。

 

米国企業時価総額ランキング(2016年)
01位、60兆円、アップル
02位、54兆円、アルファベット(グーグル)
03位、44兆円、マイクロソフト
04位、39兆円、アマゾンドットコム
05位、36兆円、ファイスブック
06位、36兆円、エクソンモービル
07位、35兆円、バークシャー・ハサウェイ
08位、32兆円、ジョンソン&ジョンソン
09位、26兆円、ジェネラルエレクトリック
10位、24兆円、AT&T

 

時価総額も日本企業とは比較になりません。日本企業1位のトヨタは20位を過ぎた当たりにようやくランクインするレベルです。

 

トップ10の中で米国内の内需に頼っている企業は、エネルギー関連のエクソンモービルと通信業のAT&Tの2つだけです。

 

世界一の投資家ウオーレン・バフェット氏が率いる、アメリカ企業に投資するバークシャー・ハサウェイが7位というのもすごいことです。世界中にクルマを販売しているトヨタよりも、1.5倍の時価総額を誇っています。

 

世界中の道路を走っているクルマを生産する企業よりも、投資だけで稼いだ企業の方が規模が大きいってすごいことですよね。

 

アメリカ企業と日本企業を比較すればするほど、差は歴然としています。10年後もこれらの企業は成長している可能性も高いだろうし、また新たなモンスター企業が誕生する可能性も非常に高いのです。

 

10年後も20年後も30年後も、欧州やイギリス、日本から対抗できる企業が生まれるとは想像できません。

 

アメリカの新興企業は物理的な空間ではなく、国境の壁を越えやすいインターネット上で戦っています。対する日本企業はまだまだ物理的な領域で勝負しているように見えます。

 

唯一対抗できるとしたら、1人当たりのGDPを改善し10億人の巨大市場を持つ中華系の企業くらいです。中国のアリババグループは世界ランキングで10位にランクインしています。

 

世界で戦える日本企業はどれくらいある?

 

日本のトップ10を支える企業は、国内独占企業という悲しい結果になってしまいました。内需の国内企業は、日本市場の経済が縮小するに連れ衰退していくことは避けられません。

 

独占企業はインフレが発生しても価格に転覆しやすいため、円ベースでは売上げは上昇していくかもしれませんが、ドルベースに換算したら下落は避けられないのかもしれません。

 

国内独占企業以外の自動車関連はどうでしょうか。

 

日本の自動車産業は現時点ではまだまだ世界で戦える企業なのかもしれませんが、人工知能が自動運手を担う時代になったとしても、高い地位を継続できるでしょうか?

 

おそらく、というか確実に難しいでしょう。

 

自動車業界はフォルクスワーゲン、ゼネラル・モーターズなど世界の名だたる企業と熾烈な競争をしてきました。最近ではここにグーグルやアップなどの大手IT企業までもが参入してきたのです。

 

彼らは自動車を製造するのではなく、あくまでITを活かした自動運転の開発です。彼らにとってはソフトの制御通りに動けば自動車というのは何でもいいのです。

 

自動運転のクルマに乗る側も、どの車に乗るかはあまり重要ではありません。タクシーに乗るときに他人の車種を気にしないのと一緒です。地方であっても通勤用にひとり一台所有する可能性は低くなるため、たくさんのクルマを製造する必要もなくなります。

 

箱を作る自動車メーカーが主導権を握るか、人工知能を開発するIT企業が主導権を握るか、日本の自動車メーカーが下請けになり下がるのは想像に難しくありません。

 

トヨタは昨年の売上高は28兆円、純利益でも2兆円の過去最高益を叩き出しましたが、これはもう最後かもしれません。