2017年電力株の復配(配当金)状況の比較、定期貯金0.01%と電力株の3%を比較

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日本の一般電気事業者である各電力会社の現在の配当金を調べてみました。赤字決算を脱却し、徐々に配当金を復配する電力会社も増え始めています。

 

もともと電力株は、景気にも左右されない、100年経っても需要がなくなることもなく超安定銘柄としてその座を確立していました。経済が鈍化すれば成長は止まるものの、電気が世の中から必要とされなくなる事はまずありえません。

 

そんな電力株が2011年3月に起きた東日本大震災で状況が一変します。なかでも東京電力は株価が13分の1と大暴落に見舞われました。

 

政治家などに根強い人気の東京電力ですが、その価値がわずか数か月で13分の1まで下がったのです。3000万円の資産を東京電力に投資していたら、年間で90万円の配当金を手にしていましたが、わずか数か月で資産価値は230万円、配当金はゼロにまで落ち込みます。さすがにこれだけ下がると、精神的ストレスは相当なものでしょう。

 

そんな電力株ですが、震災から6年も経ち徐々に配当金を元の水準まで復活する企業も増えてきました。現在の電力会社の配当金をまとめてみました。

 

2017年電力株配当金のまとめ

 

<電力会社、配当金、配当利回り>
北海道電力、5円、0.61%
東北電力、35円、2.33%
東京電力、 0円、0%
北陸電力、35円、3.2%
中部電力、30円、2.03%
関西電力、 0円、0%
中国電力、50円、3.9%、
四国電力、20円、1.68%
九州電力、10円、0.84%
沖縄電力、60円、2.27%

 

現在の配当金利回りをみると、各電力会社の立ち位置が鮮明に見えてきます。

 

配当利回りが好調なのは、原発依存度が低い北陸電力や中国電力です。沖縄電力は原子力発電所を保有していないため、震災の影響は全く受けていません。

 

反対に配当利回りが0%と壊滅的なのは、直接の事故を起こした東京電力、原発依存度が高くいまだ赤字経営を脱していない関西電力。また、配当利回りがまだ十分に回復できていないのは、原発依存度が高い北海道電力と九州電力です。

 

北海道電力と九州電力はともに1%を回復できていませんが、北海道電力よりも先に原発を再稼働した九州電力の方が配当金は高いです。

 

震災前の電力株の水準を見てみると、だいたい3~4%が基準になっています。

 

東京電力の場合、震災前の株価は2000円、1株当たりの配当金は60円だったため、配当利回りは3%でした。

 

長期投資家として市場に参加する以上は、配当金は重要なファクターになってきます。

 

全体の投資額が少ないうちはそれほど気にならないですが、資産額が大きくなるにつれて効果が増してきます。業績回復株に長期投資で参入するのであれば、株価が元の水準まで戻ることも重要ですが、配当が元の水準まで復配されることも同じくらい重要です。

 

とくに業績回復株がうまく軌道に乗った場合、マーケットの市況に関係なく株価は急回復することでキャピタルゲインにより資産価値が急上昇し、さらに配当金を得る権利を格安で取得することで、さらに資産価値の上昇を助けます。

 

都合がいい考えかもしれませんが、400円で取得した東京電力が元の2000円まで回復し60円の配当金が復活した場合、資産価値は5倍、さらに15%の配当利回りを手にすることになります。

 

→ これはあまりにも楽観的な期待ですが

 

そのため、この中でわたしが買いたいと思う銘柄は北海道電力と、九州電力の2つです。九州電力は原発が再稼働したことで、今後確実に10円、20円と復配していきます。

 

北海道電力もまだ審査に合格していませんが、北海道電力が保有する原発は泊原発の1~3号機だけです。ひとつ審査に合格すれば、原発の電源出力は一気に元の水準まで戻ります。

 

震災前の電力株の配当は?

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震災前は配当金だけで生活できるという程、「安定」「安心」「配当」を売りにしていた銘柄です。とくに資産家や政治家に人気がありました。

 

不況が続く日本の定期貯金はわずか0.01%しか付きません。100万円預けても1年間に受け取れる利息はわずか10円、10年預けてようやく100円、100年預けて1000円という驚くほどの安さです。

 

日本の銀行は完全に終わっています。身近にも定期貯金をしている人はいますが、正直頭の中を疑います。

 

これを3%の電力株に預けた場合、100万預けると1年後には3万円、10年預けて30万円、10年預ければ300万円になります。

 

銀行の定期貯金と電力株の配当金を比較した場合、この差は歴然としています。電力株に資産を預けた場合、100年後には300倍の開きがあります。

 

今回の事故で電力株は件並み大暴落してしまったのですが、これは本当に不運だったしか言いようがありません。まさに電力会社が始まって以来の大惨事だったといっても過言ではありません。電力株が大暴落することを予想するのは確実に不可能です。

 

しかし現実問題、これが今後も起こるのかというとその可能性は限りなくゼロに近いということです。2011年のの事故は400年に一度の大災害だと言われています。

 

→事故発生直後は1000年に一度と言われましたが、最近見直されました。

 

今回の事故を受けたことで、さらに原発の安全度は高まりました。各電力会社は大規模な設備投資をすることで、より強固な対策を講じています。

 

少なくともわたしが生きている内には、今回のような大惨事は起きないと言えます。そう思ったら強気で買いに入ることができます。

 

むしろ楽観的に唱えると、高額でななかなか手が出せない電力株を格安で購入するチャンスがあるということです。これは100年に1度もないかもしれません。

 

賠償・廃炉費用で20兆円というのは、現在の電力会社の重荷になっていますが、今後円が希薄化されることで薄くなり、電力会社が返済していくことで徐々にこの負担は減っていきます。

 

3%の配当金を得ながら株価の上昇が狙えます。

 

電力株だけで配当生活を送るためには

 

たとえば300万円の収入があれば、生計が成り立つとします。

 

この場合300万円の配当収入を得るためには配当金が3%の電力株が1億円必要になります。1億円というと途方もないお金になります。

 

さすがにここまでのお金を貯めるためには、スモールビジネスを成功させるとか、高収入の仕事につくとか、それなりの苦労が必要になります。

 

ただ、300万円ではなく100万円の配当収入を目標とした場合はそれほど難しくはありません。3300万円の資産があれば達成できます。

 

3300万円くらいであれば、銀行から借り入れて住宅を購入し定年を迎える前に全額返済する人が多いので、現実的な数値になります。

 

年間で100万円の配当金が得られると、月に8万円自由に使えるお金が増えます。配当金だけで生活しようと思うと難しいですが、これだけの不労所得を得ることができたら、老後は楽に暮らせるのではないでしょうか。

 

サラリーマン収入で一定額を積み立て投資し、配当金で得た収入も株価へ割り当てていくと、資産は雪だるま式に増加していきます。

 

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