株式投資をいざやってみようと考えるようになるのは、銀行貯金に100万円以上のお金が貯まってからではないでしょうか。
わたしも株式投資を検討し始めたのは、100万円貯まってからです。独身サラリーマンが銀行貯金だけで100万円持つようになると、プチリッチになったような高揚感があります。
クルマや住宅を買う予定がないのであれば、当分使い道はないため、このまとまったお金を運用してみたいという気持ちが徐々に強くなります。
20代前半のうちは仕事を覚えることだけで時間を使ってしまいますが、20代後半になり100万円貯まる頃には、仕事以外のことでも興味が出てきます。たとえば投資や経済など、今まで苦手意識を持っていた分野でも勉強したいという気持ちが強くなります。
そこで今回は、株式投資の初心者が100万円元手にどんな投資を行うのが最適か考えてみました。もちろん最終的にどういう投資の仕方を好むかは、人それぞれの事情や性格が大きく反映されます。
いくらまで株式を買うのか妥当か?
手元に100万円あるのなら、まずは80万円程度で運用を開始します。独身サラリーマンであれば、急遽お金が必要になることはほとんどありません。
20代半ばで100万円あるということは、地方暮らしであればクルマがない生活、都会であれば家賃を節約してきたはずです。今後も新しいクルマを買ったり、家賃に無駄なお金を使うことはありません。
手元に20万円しかなくても、翌月にはまた20万円が会社から振り込まれています。
株式投資をやる前から投資はは怖いものだと思い込み、お金が紙くずになると考える人もいますが、普通のやり方をしていたらお金は大きくは動きません。
月に大きく動いても10%程度です。80万円投資をしていたら8万円動けばいいほうです。
損をしたくないないからという理由で、投資や経済について十分に勉強してから始めようとする人がいますが、座学よりも経験の方が何倍も重要なので実際にやってみた方が多くのことを学べます。
状況は日々刻々とかわり、その中で自分がどう考えるかということが重要になります。
勉強は投資をしながらでもいくらでも学ぶことができます。
株は何銘柄買うのが妥当か?
投資の世界では、「卵はひとつのカゴに盛るな」という言葉があるように、リスクヘッジは重要な投資法として語られます。
資金が多いうちは当てはまりますが、手元の資産が少ないうちはあまり気にする必要はありません。むしろ少ない資産で過度に分散していると、減るリスクもありますが、増えることもなくなります。
ブログなどで100万円しか投資額がない投資家が、10銘柄保有しているというケースもよく見かけます。
1銘柄10万投資したとして、そのうちの1銘柄が2倍になったとしても20万円にしかなりません。保有銘柄が2倍になるかどうかは、人生に1度あるかないかというくらい幸運なことです。
分散投資をすることによって、1銘柄が倒産しても10万円しか損をしないというのはありますが、慎重になりすぎて負の面が目立ちます。日本の上場企業は3500社程度ありますが、そのうち1年間で上場廃止になるのは5社程度です。
初めて自転車を乗るときに補助輪をつけていた方が安全ですが、その分いつまでたっても上達できないというデメリットがあります。早く補助輪を外した人の方がより早く上達します。
要はリスクも小さすぎるけど投資の効果も小さすぎるということです。
資産が増えてくれば、資産を防衛するために分散投資は必要ですが、投資額が100万円しかないのであれば、その効果は大きくはありません。
半年30万円の賞与を2回、毎月3万円貯めると1年後には100万円を作ることができます。100万円というのは大きな金額ですが、長い目でみたらそこまで大きなお金というわけでもありません。
低位株にするか、大型株かにするか?
投資を始める初心者の方は低位株(小型株)を選択する方が非常に多いです。
投資を始める前は慎重ですが、インターネットで銘柄を物色するようになると自然と欲がでてきます。2倍株や3倍株、もしくは10倍株を狙う方法で紹介されるのは、間違いなく低位株です。なぜかというと、低位株が好まれる理由は値動きが大きいからです。
誰もが知っている優良企業の大型株と、比較的規模の小さい低位株には大きな違いがあります。
優良企業は儲かる仕組みを作ることに成功したからこそ社員を数千人程度まで拡大することに成功しています。儲かる仕組みがあるからこそ海外でも競争力を持って戦うことができています。
対して低位株の場合は、儲かる仕組みが確立されていないためいつも不安定な値動きをします。常に競合他社と戦い、ニッチな分野を見つけては生き残ろうと必死です。
日本の中小企業を見ればわかりますが、一部の超優秀なスタッフが経営を握っています。かれらが賢いから企業は生き残っていけますが、
また低位株は規模が小さいこともあり、プロの機関投資家に標的にされます。彼らは投資の初心者が低位株に群がってくるのを知っているため、罠を仕掛けています。これは仕手株と呼ばれます。
仕手株とは、多額の資金を集団がある銘柄に対して大量の買いや売りを入れて株の取引が活発に行われているかのように演じて、一般投資家を誘い込み株価の急騰・急落が起きやすくなる株のことを言います。
こういう事情もあるため、値動きが少ない大型株に投資をすることを勧めます。
投資とは自分に合う最適解を探す旅である
100万円あるのであれば80万円程度の投資が望ましいと思っていますが、いくら投資できるかは最終的には人それぞれになります。
80万円をリスクの高い銘柄に投資をすることでストレスを感じるのであれば、投資額を減らした方がいいです。ストレスを感じるというのは、たとえば仕事をしていても株価が気になってしょうがないとか、損をするのを恐れて夜もゆっくりと眠れなくなる状況です。
ストレスを感じるのは二つの理由があります。ひとつは投資を余剰資金から捻出していない、もうひとつは自分がよく理解していないものに投資をしている。
この場合は持っているだけで心理的にも消耗してしまうため、ポジションを減らすか、一度売り払ってしまった方が良いです。
投資のポジションと自分の気持ちに向き合うことで、自分のスタイルが確立されるようになります。これはいくら投資や経済の勉強をしても、見えてこない部分です。
大学や高校受験のように、株式投資が毎日動かない無機質のものであれば、勉強することに意味はありますが、株式の世界は刻一刻と形を変えます。その中で自分にあった最適解を探すのが株式投資です。
リスクを全くとりたくないのであれば、そういうやり方も現実にあります。リスクを取りたくないと思えば、本屋に行きそういう書籍を探してみると答えは見つかります。
まずは口座開設から
100万円積み立て投資をすると、35年間で1億円を超えます
株で2倍、3倍を狙いにいくと失敗します